福島県立医科大学の次期理事長予定者選考について(その10)

 ちょうど昨年の今頃世間を賑わしていた,福島県立医科大学の理事長選考だが,結局,何事もなかったかのように,竹之下氏の3期目がスタートしてしまった。

 

 意向投票で竹之下氏を圧倒した紺野愼一氏は,今は東京クリニックという,総合南東北病院の関連医療機関におられるようだ。

https://tokyo-cl.com/doctors-profile/orthopedics-dr/#konno

 紺野氏は最後まで沈黙を貫いたわけだが,それも普通に考えればおかしな話。当て馬として担ぎ出されたら,想定外に勝ってしまい,ご本人も困ってしまった,といったうがった見方をする人もいるのではないか。

 いずれにせよ,新しい整形外科の教授は,これまで縁のなかった方が九州から来ており,菊地臣一先生以来の福島県医大の整形外科の伝統はなくなっていくのだろう。この年度末に,どのくらいの整形外科の先生が去って行くのか,要注目だ。

 

 さて,去る1月19日に,医大のホームページで「第1回理事長選考あり方検討会議」の議事概要が公開されていた。

 検討会議自体は昨年の11月21日に開催されていたので,公表までに随分時間がかかっている。昨年の経過を見れば,そこに何か意図が感じられると思う人も多いだろう。

https://www.fmu.ac.jp/univ/houjin/pdf/rijicho/gijigaiyou.pdf

 議事の内容はリンク先を見てほしいが,まだ具体的に何かが決まったわけではない。

 

 面白いのは,ホームページでは「第1回理事長選挙あり方検討会議事概要」となっていること。

https://www.fmu.ac.jp/univ/houjin/info.html#rijicho

 単なる誤植だと思うが,ホームページをつくっている職員の方は,「選挙」で決めるものだと思っているから間違ったのだろう。昨年の騒動も,選挙で決めるものだという関係者の皆さんの思い込み(?)も大きかったため起きたとも言えるのだが,あれだけ騒ぎになって,あくまで「選考会議」で選び知事が任命するのだと言い張ったにもかかわらず,職員の意識は全然変わっていないというところが面白い。結局,世の中そんなものなので,本質的なところは何も変わらないのではないか。