小澤/N響のトゥーランガリラ交響曲

 2月17日(土)にNHK-FM「クラシックの迷宮」で,小澤征爾NHK交響楽団を振って日本初演した際のメシアントゥーランガリラ交響曲の演奏が放送された。1962年7月4日に東京文化会館で演奏されたもので,片山杜秀さんの秘蔵LPだという。当時テレビ中継された際には,楽章が終わるごとに盛大な拍手があったという(https://concertdiary.blog.fc2.com/blog-entry-74.html?sp)が,このLPでは拍手は全てカットされているようだ。

 

 これは本当に凄まじい演奏だ。特に第5楽章と第10楽章は,まさに火の玉のような演奏とはこういう演奏を言うのだ,と思わせる。N響も小澤の棒に完全について行っており,両者が一体となって演奏しているのが分かる。

 

 小澤はこの後,1967年12月にトロント交響楽団とこの曲を録音しているが,比較にならない。

 

 らじるらじるでは,2月24日(土)午後9時まで聴くことができる。まだ聴いていない人は,聴かないと絶対後悔することになるので,ぜひ聴いてほしい。

 

 やはり小澤は若い頃の演奏がいい。サイトウ・キネンを始めた頃から,変わってしまったと思う。