福島県立医科大学の次期理事長予定者選考について(その6)

 例のオンライン署名を行っていた方が,3月9日に県知事に対して公開質問状を郵送したとのこと。

 Twitterchange.orgにこの公開質問状の全文が掲載されているので,読んでみた。

 いろいろ書いてあるが,質問状の宛先は「福島県知事 内堀雅雄」であり,差出人(質問者)は「福島県立医科大学の理事長選を考える県民有志の会」となっている。郵送で送って回答を求めているので,代表者の住所・氏名は県に通知されているのだろう(役所は,普通,相手の分からない文書に回答はしないので)。そして,これが全くの謎なのだが,オンライン署名のことは公開質問状には何も書かれていない。3月10日の福島民報の記事では1,649人分の署名を提出した,とあるので,そうなのだろうが,オンライン署名のホームページには,署名を県に提出したとは書いていない。署名した方には,個別に連絡がされているのだろうか。

 

 公開質問状に記載されている「質問」は次のとおりである。

① 下記「3 経緯」および「4 当方の見解」の内容をご確認いただいた上で、本件福島県立医科大学の理事長選考手続について、正当と考えますか。

② 上記2(2)①の回答について、もし「正当」と考える場合には、その合理的根拠を教えてください。

③ 今回の理事長選選考会議の構成員は誰ですか。

④ 選考会議の結果、竹之下誠一氏が選出された理由は何ですか。6年間も理事長を継続したことによる長年の功績があること以外の理由と、意向投票のダブルスコアの結果を覆すほどの理由は何でしょうか。

⑤ 「竹石恭知氏(注:現附属病院長で循環器内科の教授)を含む計2名の選考会議の構成員が竹之下氏への投票を意向投票有資格者に促すように選挙活動をおこなっていた」という情報提供を受けていますが、これは事実ですか。

⑦ 理事長選考会議の議事録の開示は可能ですか。

 

 この質問を見て,非常にがっかりした

 ③~⑦は,医大に聞くべきことであって,県知事が分かることではないからだ。①と②は,既に知事が記者会見で見解を述べている。

 これでは,この公開質問状は無視されてしまうだろう。こんなことでは,オンライン署名した方たちの思いは無にされてしまう。発起人の責任は重大だ。こんなことでは,教職員の意向を無視して進めている選考会議と大学当局を非難できないではないか。

 同じ文書を医大の理事長に送るかTwitterでアンケートを行い,送ることにはしたようだが,そんなことをやっていること自体が頓珍漢だ。誰か,きちんとしたブレーンがついてあげないと。

 

 公開質問状の中では,「3 経緯」の中で,2月13日に紺野氏の推薦人の一部から申立書が福島県監査委員会と福島県総務課文書法務部へ送付された,とあるが,どちらもそのような組織は福島県庁には存在しないようだ。申立書の内容も不明だが,一体,何をしたかったのだろう。

 

 はっきり言うが,こんなことをしていては,竹之下理事長と大学当局の思う壺だ

 

 

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