Apple Musicを使い始めて3か月が過ぎた。Apple製品は持っておらず,AndroidとWindowsで使っているが,Androidは途中からハイレゾとロスレスに対応したので,i Phoneなどと同等の使い勝手となったのが嬉しい。
【音質】
Apple MusicとAmazon Music HDの音質を比較できるほどの環境ではないので,スマホで聴く限り,違いは分からない。
それよりも,どれだけの曲がロスレスやハイレゾに対応しているかが問題だ。
初めのうちは,Apple Musicはロスレスやハイレゾの曲が圧倒的に少なかったが,もはや同等レベルにまで来たと思う。曲やアルバムによって,AppleとAmazonでどちらかがロスレス,どちらかがロッシーだったりすることはある。
Appleの方は,アルバム単位で管理されているようだが,Amazonは曲ごとなので,1つのアルバムの中でハイレゾと非ハイレゾが混在しているものがまだまだあり,これは早くやめてほしい。
音質が分かりやすいのはAmazonの方で,検索するとすぐ分かる。Appleは,アルバムか曲を選択しないと分からないので不便だ。サンプリング周波数とビットレートも,Amazonは簡単に分かるが,Appleはどこを見れば分かるのかが分からない。さらに,Appleには「Apple Digital Master」とされているアルバムがあるのだが,これが実際のところどんなものなのかがさっぱり分からない。
Appleの一番の問題は,Windowsではロスレスもハイレゾも対応していないところだ。排他モードにも対応していない。排他モードはともかく,ロスレスとハイレゾに対応しない限り,Apple Musicを無料期間終了後も継続することはないと思う。ここは,何としても早急に対応してほしい。
Amazonは,サンプリング周波数とビットレートを自動で最適化するようにしてほしい。mora qualitasは対応しているので,すぐにでもできるはずだ。
【使い勝手】
検索も含めた使い勝手については,一長一短としか言いようがない。
画面のデザインは,ホワイトも選べるAppleの方が好みだが,どうしてもこちらでないと,というほどの差はない。
どちらも,スペアナやレベルメーターなどのギミックが追加されるともっと楽しめるのだが。
【曲数】
これも,どっちもどっち。
実は,ここに伏兵がいて,自分が聴きたい曲の場合,Spotifyには,どちらかにしかない曲やアルバムがほとんどあるのだ!
【空間オーディオ対応】
まだまだこれからという感じがするが,今のところ,手軽に体験できるのはApple Musicの方のようだ。Dolby Atmos対応のスマホを持っていれば,通常のイヤホンやヘッドホンでも体験できる。Amazonは,どうやったら聴けるのかさっぱり分からない。Amazon Echo Studio端末だと聴けるというが,そんなの持ってないし,全然一般的じゃない。
必須かというとそうではないが,確かに聴けると楽しい。これから流行るのか,消えるのか・・・。
【結論】
サブスク中心で音楽を聴くようになって,音楽を聴くスタイルが全く変わってしまった。そのことについてはそのうち書こうと思っているが,エアチェックがメインだった生活と比較すると,まさに「解放された」としか言いようがない。タイマーをセットして,いろいろ編集したりもしてメディアに残し,曲名を書き込んだり,といった音楽を聴くこと以外の時間にどれだけ無駄な時間を費やしたのだろう!こういったことのほとんどから,いきなり解放されてしまったのだ。つまりは,音楽を聴く時間が増えたということだ。
さて,複数のサービスを併用できるならいいのだが,経済な問題からも,1つに絞るしかない。無料期間を利用してAppleとAmazonを併用して思ったのだが,2つ併用するのは単純に面倒でもある。
1つに絞るとすると,現状ではAmazon Music HD以外の選択肢はない。Apple MusicはWindowsではロスレスとハイレゾが聴けないからだ。Windowsでもロスレスとハイレゾで聴けるようになれば,Appleにする可能性が高い。
今はそういう状況だが,Spotify HiFiが始まれば,本命になる可能性が高い。聴きたい曲が一番あるのはSpotifyのようだからだ。金額と空間オーディオの対応状況がポイントになるだろう。今年後半から始まるという情報が流れてから,その後さっぱりなのだが,早くサービスの内容を発表してほしい。
mora qualitasは本当にダメなようだ。SONYの360 Reality Audioにも対応していないし,SONY自体が見捨てたとしか思えない。ATRAC始め,SONY内部の縦割りのせいで消される運命なのだろうか。いつになったらSONYは学習するのだろう。もしかして,社長はmora qualitasのことを知らないのではないか。
しばらくは一部のオーディオマニアや評論家相手に細々と続いていき,最後はバッサリ捨てられるのだろう。