今日(2025年11月1日),BS日テレでケント・ナガノ指揮読売日本交響楽団によるマーラーの交響曲第7番《夜の歌》が放送されたので視聴した(2025年9月25日 サントリーホール)。
冒頭のテノール・ホルンのソロから,金管が音を外しまくっていて,聴いているのが辛くなってきた。音も薄っぺらいし,金管だけでなくオケ全体がバラバラになる瞬間もあった。
聴き進めるうちに,ナガノがオケを抑えようとしているからではないかと思った。その極みが第5楽章の冒頭で,楽譜ではフォルテのはずだがティンパニもホルンもあれではメゾ・フォルテがいいところ。特に開放的なこの楽章は,度々盛り上がるところがあるが,ナガノはその頂点で必ず音を小さくしてオーケストラを解放させない。どうも楽団員がナガノの解釈についていけず,ミスを連発しているのではないかと思った。
最後の一撃がバシッと決まったので,客席は大いに盛り上がっていたが,それでも全然拍手しようとしない人も見えたし,オケのメンバーも微妙な表情をしている方が何人もいた。
ナガノというと,ベルリン・フィルと録音した《トゥーランガリラ交響曲》が強烈な演奏で,これを聴いたときはすごい指揮者だと思ったのだが,その後聴いた演奏はどれも大人しく地味で,そのうちCDもほとんど出なくなったので注目はしなくなっていた。
このBS日テレの番組は,お笑い芸人の粗品が司会を務めており,今回は指揮者へのインタビューも行っていたが,芸人にやらせる必要はあるのだろうか。音楽活動はしているようだが特にクラシック音楽に造詣が深いようではなさそうだ。
新たなファンを獲得しようとしての起用なのかもしれないが,逆に本来のクラシック音楽ファンの支持を失うことになるのではないか。番組のタイトルを見ただけで敬遠する人もいると思う。