福島市音楽堂のネーミングライツ

 昨日(2018年8月1日)の新聞に,大変残念な記事が出ていた。

 福島市音楽堂のネーミングライツ福島信用金庫が取得し,愛称が決まったというものである。

 ネーミングライツについては,児童公園のときにやめてほしいということを既に書いた。

 今回の音楽堂は,それ以上にショックだ。文化施設だからである。

 ホールでネーミングライツというと,セイジ・オザワ松本フェスティバル(サイトウ・キネン・フェスティバル松本)の会場として知られる松本市の松本文化会館が有名だろう。某製薬会社がネーミングライツを取得している。2012年からのようだが,定着していると言えるだろうか。

 小澤征爾さんやサイトウ・キネン・オーケストラについてはいろいろ書きたいことがあるが(一言で言うと,残念としか言えない),それはまたの機会にするとして,このホールの音響は,テレビやCDで聴く限り,いいとは思えない。

 

 それはともかく,福島市音楽堂について言うと,歴史は児童公園より新しいが,既に「福島市音楽堂」という名前は定着している。

 児童公園もそうだが,市民には愛着のある,福島市にとって重要な施設だ。木幡市長は何を考えているのか。いや,考えていないのだ。こういうことが続くと,「木幡は福島市出身じゃないからな」と言われるようになるだろう。

 今回決まった愛称は,気にくわないのでここでは書かない。長くて言いにくい名前だ。定着はしないだろう。児童公園も,運営会社は積極的にPRしているようだが(その費用が無駄だ),定着しているとは言えないと思う。

 音楽堂の契約は,5年間で,年間500万円の契約だという。

 5年で終わりにすることを切に願う。その頃,市長は誰だろう。

 

  福島市音楽堂が市民に愛される施設であることは間違いないが,音響については疑問を持っている。よく響くホールとして知られ,かつては有名音楽家(主にピアニスト)がレコーディングに使ったこともある。最近だと,新垣隆交響曲ほかがライブ・レコーディングされている(デッカ UCCD-1443)。録音を聴く限り,特に音響に問題を感じない。

 しかし,いつも思うのだが,特に高音が聞こえないように思う。ヴァイオリンやピアノの高音がそう。演奏する人からするとどうなのだろう。

 詳しい人に実際のところを聞いてみたいし,どの辺の席だとよく聞こえるのかも知りたい。